COACHING DOJO編集部
2021.03.05 / 26 min read
この記事の監修者
濱崎 翔吾(銀座コーチングスクール認定コーチ)
東京大学経済学部経営学科。心理学や心理療法、チームビルディングなどについて学ぶ。スタートアップ数社でのインターン経験、Youtubeでの情報発信経験を経て、ステラー株式会社にジョイン。現在はコーチングを通して多くのクライアントの目標達成を支援している。
コーチングの真価をわかりやすく伝え、みなさんのコーチングとの”出会いの場”を創出いたします。
人材育成の新しい手法として注目を浴びている「コーチング」。部下のマネジメントにコーチングを取り入れたいと考えている管理職・経営者の方も少なくないのでは。 とはいえ、そもそも「コーチ」という言葉の意味について深く考えたことはなく、「コーチとは一体なんなのだろう?」と思われる方もいらっしゃるはず。
そこで今回は、「コーチ」という言葉を、由来や歴史・似た言葉との比較から徹底解説します。「コーチ」の本質的な意味を理解しているのと理解していないのとでは、コーチングの学びや実践に大きな違いが生まれるでしょう。
銀座コーチングスクールの認定コーチとしての私の経験から、スキルやコーチングの学び方まで網羅的に解説するので、コーチングの学びの第一歩を踏み出せるはず。
コーチの意味
まずは「コーチ」という言葉を、以下の2つの側面からご紹介します。
「コーチ」という言葉の由来がわかると、「コーチング」という掴みにくい言葉の意味がよりはっきりとイメージできるようになるでしょう。
コーチという言葉の由来
”コーチ”(英語では”coach”)という言葉の由来は、ハンガリーのコチ(Kocs)という町の名前だそうです。
コチは四頭引き四輪大型の乗合馬車を走らせた最初の街でした。「人を目的地に運ぶ道具」が、コーチであると見たイギリス人学生が、スポーツ指導者をコーチと呼ぶようになったようです。
スポーツ用語 面白い旅 より引用
コーチという言葉の本来の意味は“馬車”です。「人を目的地まで送り届ける」という馬車の機能が、「相手がなりたい姿になるサポートをする」というコーチングの機能と似ていることから、同じ”コーチ”という言葉が使われたということです。
”乗客が行きたい場所に連れて行く”という馬車のイメージを持っておくことで、コーチングの”なりたい姿になるサポートをする”というイメージが覚えやすいのではないでしょうか。
コーチングの歴史
コーチングの歴史は、次のような年表にまとめられます。大きな流れは、スポーツ選手からビジネス・個人へとコーチングが広く活用されていくというものです。
- 1840年代 オックスフォード大学で、学生が雇った個人教師が”コーチ”と呼ばれる
- 1880年代 ボート競技の指導者が”コーチ”と呼ばれる
- 1950年代 ハーバード大学で、ビジネススキルとしてのコーチングが研究され始める
- 1980年代 アメリカで、企業の研修担当者やコンサルタントがコーチングに注目し、採用し始める
- 1990年代 パーソナルコーチングを行うプロコーチが登場する
- 1997年 日本にマネジメント分野でコーチングが入ってくる
コーチに似た意味の言葉
「コーチ」という言葉の意味やコーチングの歴史についてご紹介しましたが、「コーチ」という言葉をよりクリアに掴むためには、「コーチ」に似た言葉との違いを理解することが役立つでしょう。
そこで次に、「コーチ」という言葉と、混同されやすい以下の3つの言葉との違いについてご紹介します。
インストラクター
インストラクターの定義は、以下のように表されています。
インストラクター(instructor)とは、工業技術、スポーツなどの分野に於いて様々な指導を行う立場の者をさす。主に、指導者用の教育を経てインストラクターの資格を有することとなる。
Wikipedia より引用
インストラクターはスポーツの”コーチ”に近く、ヨガやジムなど、“実際に動きを見せながら指導する立場”の人を指すことが多いと言えます。
ティーチャー
ティーチャーはもちろん”教師”や”先生”のことをさしますが、コーチとティーチャーの違いを知っておくことは非常に大切です。コーチは基本的に、“相手の中にある答え”を引き出そうとします。一方のティーチャーは、“自分の答え(知識やスキル)を相手に与える”ことで、相手を指導しようとします。
インストラクターも”答えを与える”という点では非常にティーチャーに似ており、コーチとは全く違う意味であると言えるでしょう。
メンター
「良き指導者」「優れた助言者」「恩師」の意。自分自身の仕事やキャリアの手本となり、助言・指導をしてくれる人材のことを指す。
人材マネジメント用語集 より引用
上の定義にもある通り、メンターは“手本”となって助言・アドバイスや指導を行う人材のことです。クライアントはメンターをお手本にして、アドバイスを受けながら成長していくという関係です。この”手本”となる、という点が、コーチングとは決定的な違いになります。
コーチングにおいては、クライアントがコーチをお手本にするということは積極的に行われません。繰り返しになりますが、コーチングとは”相手がなりたい姿になる”ことをサポートするための技術であり、正解や理想像を与えることはしないからです。馬車は乗客に行き先を提示したり、勝手な場所へ向かわないのと同じです。
一点注意していただきたいのは、”ティーチャー”や”メンター”が、一部でコーチングスキルを使って相手の成長を促すというケースもあるということです。職業としての”コーチ”と、スキルとしての”コーチングスキル”は、別なものとして捉えると理解しやすいかと思います。
コーチの役割
「インストラクター」「ティーチャー」「メンター」という3つの言葉との違いから、「コーチ」というものの在り方が少しずつ明確になってきたのではないでしょうか。
それでは次に、コーチングにおいて「コーチ」が果たすべき役割について改めてまとめます。細かい役割をあげるとキリがありませんので、代表的なコーチの役割を以下にまとめてみます。
- クライアントの考えや思いに焦点を当てる
- クライアントの目標達成のイメージを明確にする
- 目標達成へクライアントの意識を向けること
- クライアントの行動を促すこと
- クライアントの学びや気づきを引き出すこと
コーチングの馬車に乗る乗客は、自分がどこに行きたいかわかっていないということもあります。そこでコーチは、乗客の考えや思いに焦点を当て、本人らしい目的地を一緒に具体化してあげるのです。
一方で、コーチング初心者が無意識にしてしまいがちな、コーチの役割”ではない”ことは以下のようになります。
- クライアントの代わりに答えを見つけること
- クライアントを判断・評価すること
- クライアントをコントロールすること
このように、クライアントの”並走者”として、あくまでも本人が心から達成したい目標を達成するサポートをすることが、コーチの大きな役割だと言えます。
コーチングの意味についてさらに詳しく学びたい方は、「これだけ読めば分かる!コーチングの意味をメリット・種類・スキルから解説」の記事を参考にしてください。
コーチングの必要性
「そもそもコーチやコーチングは必要なのか?」「コーチングってなんか胡散臭いし、意味ないんじゃないか?」という疑念を持たれている方もいらっしゃるのではないでしょうか。そこで次に、「個人・チームそれぞれにとってコーチングはどう必要なのか?」という疑問にお答えします。
個人にとっての必要性
個人にとってコーチングが必要である理由は、コーチングによって”自分の人生に対する責任感を強める”ことができるからであると、私は考えています。
例えば、勉強をしない子どもに対して、母親が「勉強しなさい」という言葉をかけるという場面は多々あると思います。これは一方的な”指示”であり、子どもは指示されたことに対して強いモチベーションを抱くことは難しいでしょう。この時の母親の役割はティーチャーに近いでしょう。
一方でコーチングのアプローチでは、まず子どもの中にある「こうなりたい」「あれがしたい」という思いや感情にフォーカスします。母親との対話の中で、もし「研究者になりたい」という夢に気づくことができたら、子どもは勉強を”自分ごと”として捉えることができるようになるのではないでしょうか。
同じように、「親から期待されているから」「周りからのプレッシャーで」といった理由で自分の人生への責任感を失ってしまう人に対して、コーチングは必要なものであると考えられます。個人が自分の人生の主導権を握るために、コーチングは非常に便利なツールなのです。
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チームにとっての必要性
チームにとって、メンバーの一人一人のモチベーションとパフォーマンスが高いことは非常に重要です。気持ちは人伝いに伝染していくため、モチベーションが低い人が1人でもいると、それが組織全体に大きな影響を及ぼすこともありえるでしょう。逆に、モチベーションを高めるコーチングスキルを組織のメンバーが持っていることで、チーム全体のモチベーションが高まる方向性にも繋がります。
また、チームのメンバーが多様であり、それぞれのスキルや背景が異なる場合にもコーチングは役立ちます。学校教育や塾の授業では生徒を一斉に指導しますが、そこについていけない生徒も多く存在します。同じように、チーム内のメンバー育成でも、コーチングで個別対応しなければ、一人一人の力を最大限に引き出せないシチュエーションもあると考えられます。
経営者を取り巻くコーチの現状
近頃、「優秀な経営者がコーチをつけている」という話や、「エグゼクティブ・コーチ」という言葉を耳にした方もいらっしゃるのではないでしょうか。
驚くべきことに、アメリカでは、トップ企業500社の経営者の7割がコーチを雇っていると言われています。
しかし中には、「そもそもなぜ経営者がコーチをつけるのか?」という疑問を抱く方も少なくないはず。こうした現状をふまえ、次は”なぜ経営者がコーチをつけるのか?”についてご紹介します。
経営者がコーチをつける理由
経営者の多くがコーチをつける理由の1つは、当然ですが、経営者が企業に与える影響が最も大きいからです。アメリカで行われた研究によると、企業の”業績悪化”の原因のうち実に87%が、社内でコントロール可能な”内部要因”だったそうです。もちろん内部要因全てが経営者の責任であるとは言えませんが、経営者の一つ一つの意思決定の積み重ねが、企業の業績を大きく左右することは間違いないと言えます。
したがって、”経営者が学習する機会が多いかどうか”は業績に直結するのです。上司や同僚からのフィードバックの機会が少ない経営者は、本来他者から学ぶ機会が少ないと言えます。そこで、コーチとの対話を通して学びや気づきを言語するという時間を確保することが、非常に重要になるのです。
コーチの選び方
ここまで本記事をお読みになり、コーチの必要性や意義についてはご理解いただけたのではないのでしょうか。
そこで次に、「どうやって自分にあったコーチを選べば良いのか」についてご紹介します。コーチを選ぶ際に特に考えていただきたいのは、以下の3点です。
- 金額
- 解決したいテーマの専門家かどうか
- コーチとの相性
1.金額
これは言うまでもないかもしれませんが、金額はコーチを選ぶ上で非常に大切です。
そもそも、コーチングは料金の幅が広く、相場感を掴みにくいと言えます。1時間あたり3000円で受けられるサービスがある一方で、経営者向けのコーチングであるエグゼクティブコーチングは、1時間で3~5万円という高い料金設定がなされています。
ただ、金額が高いからと言って品質が高いとは限らないという点に注意してください。一般的に、金額が高いコーチの特徴としては「コーチ経験が豊富」「資格を持っている」「専門性が高い」などが挙げられます。しかし一方でなんの理由もなく金額を高く設定しているコーチもいるので、「金額は品質に対して適正だろうか?」という視点をもっていることが大切です。
2.解決したいテーマの専門家かどうか
あなたがコーチングを受ける目的はなんでしょうか?
まずは、目的に応じた経歴や専門性をもったコーチかどうかを確認しましょう。「コーチはアドバイスしないんだから、専門性があっても意味がないのでは?」と思った方もいらっしゃると思います。しかし、コーチが持っている人脈や経験は、クライアントにとっても非常に有益なリソースとみなすことができます。クライアントのあなたからコーチのリソースを分けてもらう、というサポートを依頼できるという点で、コーチの専門性も重要でしょう。
経営者であれば”エグゼクティブ・コーチング”、恋愛であれば”恋愛コーチング”、仕事であれば”ビジネスコーチング”、習慣化であれば”習慣化コーチング”など、コーチは自分の専門性に応じた形で様々なコーチングを提供しています。コーチを選ぶ前には、ぜひコーチのSNSやブログ・情報発信に目を通して、”コーチに専門性があるかどうか”を確認してみましょう。
3.コーチとの相性
最も重要なポイントが、”コーチとの相性”です。
コーチの人となりが気に入らない状態で行われるコーチングでは、効果が半減してしまいます。
- 人として信頼できそうか?
- 本音で話せそうか?
- コーチとしての自信を感じるか?
こうした観点は、実際に話してみて直感で判断するしかないので、ぜひ体験セッションを受けて”コーチとの相性”を直感で確認してから契約しましょう。
コーチの選び方って結構大事ですよね。選び方は人それぞれ。直感で決める人もいるし、リスト作って体験セッション受けて採点・比較する人もいるかもしれない(コーチとしては怖いけど😂)僕はうさ脳の直感型なので候補は一人。もうその人!でした。
いずれにしても、気持ちよく決めるのが一番👍✨
— Junichi Igarashi 五十嵐順一 🏝️ (@junichi_iga) August 27, 2020
コーチングの学び方
コーチングを身につけ、実生活やビジネス・マネジメントに活かしていきたいと感じた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこでコーチングを学びたいという方に向けて、基本的な3つのコーチングの学び方をご紹介します。コーチ養成機関である銀座コーチングスクールで認定コーチの資格を取得した経験から、それぞれの学び方の長所や細かい注意点もご説明します。
- コーチング講座で学ぶ
- 本で学ぶ
- コーチングを受けながら学ぶ
1.コーチング講座で学ぶ
コーチング講座は、
におすすめの、最も確実な学び方です。
コーチング講座は大きく分けて2種類に分けられ、①数十時間〜百数十時間のカリキュラムを通じてコーチングの”基本”と”実践”をしっかりと学ぶプログラムと、②数時間程度でコーチングの基礎を学べる単発のセミナーとがあります。
コーチング講座には、”フィードバックを受けられる”点や”質問できる”という魅力がある一方で、”お金がかかる”という短所もあります。コーチングスクールのプログラムにもよりますが、数十万円から100万円以上するものもあります。
「お金を出してでも、本気で学びたい」「コーチングスクールに通いたい」という方はこちらのサイトで主要なコーチングスクールが紹介・比較されているので、ぜひご覧になってください。「無料コーチング体験」を実施しているスクールもあるので、そちらを受けてみてからお決まりになるのも良いと思います。
2.本で学ぶ
本は、「コーチングについて気軽に学び始めたい」という方におすすめの学び方です。コーチングの基礎をお手軽に、かつ体系的に学ぶことができるという点は魅力でしょう。
一方で、”フィードバックが受けられない”・”声の抑揚や音程などが、文字情報では伝わりにくい”といった点は短所といえます。
3.コーチングを受けて学ぶ
3つの方法としてご紹介するのが、”コーチングを受けて学ぶ”という方法です。”コーチングを受ける”とは、プロコーチを雇って、数ヶ月間に渡ってコーチにサポートしてもらう体験をするということです。
コーチングを受けて学ぶことの魅力は、プロコーチの活きた技術を肌で体験することができる点です。「コーチングを自分がやる前に、そもそもコーチングに効果があるのか確かめたい」という方には非常におすすめできる方法です。
コーチング講座で学ぶ場合ほどではないにせよ、コーチングを受けることにもお金がかかります。コーチングの相場は様々ですが、1時間あたり最低でも5000~1万円はかかるでしょう。やはり大きな買い物なので、体験セッションという形でコーチとの相性を確認することは忘れないようにしましょう。
コーチングの学び方についてさらに詳しく学びたい方は、「コーチングを学ぶ定番の方法3選!本・講座・目的・つまずくポイントを解説」の記事を参考にしてください。
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コーチングスキルとは?
それでは最後に、代表的な5つのコーチングスキルをご紹介します。「コーチ」が実際にどのようなコミュニケーションスキルを駆使しているのか、イメージする一助になればと思います。
スキルの呼び方には流派やスクールごとに違いが見られますが、主に基本とされるコーチングスキルは以下の5つです。
- 認めるスキル
- 聴くスキル
- 質問するスキル
- フィードバックするスキル
- リクエストするスキル
認める
認めるスキルとは、相手が言うことを「そのまま受け止める」ことです。「承認」とよばれることもあります。具体的には、以下のような会話に見られます。
このように、相手と同じ言葉を繰り返すこと(おうむ返し)によって、相手は「自分の言葉をしっかり聞いてくれている」という安心感を感じ、より本音で語りやすくなります。「うんうん」「なるほど」といった相槌・うなずく仕草を見せることでも、相手に同じような安心感を与えることができます。
聴く
「聴く」スキルとは、相手の話に心を集中させて聴くことです。「傾聴」という言葉を聞いたことがある方には、かなりイメージしやすいスキルではないでしょうか。
「聴く」スキルの目的は、「相手に気持ちよくたくさん話してもらう」ことです。具体的には、以下のようなスキルが「聴く」スキルに含まれています。
- ペーシング
- 要約する
- 言い換える
- 沈黙する
- 「それから?」「他には?」といった言葉を使う
「ペーシング」とは、話すスピードや声のトーン、姿勢などを適度に相手に合わせることです。鏡のように相手に合わせることから、「ミラーリング」とも呼ばれます。また、「それから?」「他には?」といった言葉にも、相手の考えを促す効果があります。
「沈黙する」ことがスキルであることに違和感を感じた方もいるのではないでしょうか。部下と上司の会話では往々にして上司が話しすぎてしまいます。なるべく部下の発言を促すためにも、「沈黙」は重要なスキルの1つです。
以下に、「沈黙する」が効果的に使われている会話の例をあげてみます。
あなたが5kgのダイエットに成功したとき、周りの人はどんな声をかけてくれそうですか?
そうですね。友達は「見違えたよ!」って言ってくれるかもしれないです。
それを聞いたとき、あなたはどんなことを感じていますか?
…それだけじゃなくて、もしかしたら、「もっと痩せて綺麗になりたい!」って思っているかもしれないです!
いかがでしょうか。赤く印をつけているセリフが、沈黙が使われている箇所です。沈黙を使うことで、クライアントの女性は、質問に対してじっくり考えることができています。
コーチングにおいて「沈黙」への向き合い方は超重要。沈黙は黙ってるだけの技法なのに何故難しいのか。それは沈黙の中に「信頼の空気感」をつくる必要性があるからだと思います。ゆっくり考えていいですよ、という空気感をどれだけ相手に感じてもらえるかがポイント。永遠に鍛錬が必要な領域です🤲
— TOMO|複業支援コーチ(鈴木友也32歳) (@MOTONAR31244961) February 8, 2021
質問する
「質問する」スキルの目的は、「相手の中にある答えを引き出す」ことです。部下の中でまだ曖昧な考えを明確にし具体的にするために、様々な角度から多くの質問をなげかけることが重要です。「質問する」スキルの具体的なやり方は、以下の通りです。
オープンクエスチョンとは、「Yes」か「No」で答えられない質問のことです。例えば、「実現したい目標ってありますか?」という質問は、「あります」か「ないです」と答えられるため、オープンクエスチョンではなく、クローズド・クエスチョンです。一方で、「どんな目標を達成したいですか?」という質問に対しては「あります」や「ないです」では回答できないので、これはオープンクエスチョンと言えます。
オープンクエスチョンを使うことで回答の幅が広がり、自由に回答できることがイメージできると思います。部下に質問する際も、なるべくオープンクエスチョンで、5W1Hを意識して様々な角度から質問することが好ましいと言えます。
フィードバックする
「フィードバックする」スキルとは、相手の話を聞いていて感じたことや見えたことを、そのまま相手に伝えることです。お気付きの通り、上司が部下の成果物などに対して行う「フィードバック」とは意味が違うので、注意が必要です。
「フィードバックする」スキルの目的は、「相手の気づきを促す」ことです。
- 「私には、君が〜のように感じ取れるよ。」
- 「私には、君が〜のように見えるよ。」
このように、「私には」を主語にした言葉使いで率直な印象を伝えることが、「フィードバックする」スキルの具体的な方法です。
リクエストする
「リクエストする」スキルとは、相手に行動を要求することです。
行動をストレートに要求された相手は、行動しようというモチベーションを強く感じることができます。
さらに「リクエストする」スキルの発展的な技法として、「ワンランク上の行動をリクエストする」というものもあります。例えば、「君ならきっともっと早くできるよ。その半分の時間でやってみないか?」というリクエストは、部下が気づいていない潜在能力を引き出す機会を与えられる可能性があります。
コーチングのスキルについてさらに詳しく学びたい方は、「【実践】基本のコーチングスキル5つと、部下育成に取り入れる秘訣を紹介!」の記事を参考にしてください。
まとめ:コーチングを人生に取り入れ、目標達成を加速しよう
いかがでしたでしょうか。コーチという言葉の由来や歴史のみならず、似た言葉との違いやコーチの選び方など、網羅的に解説しました。コーチは、目標達成へとクライアントを運ぶ、まるで”馬車”のような存在だと考えるとわかりやすいと思います。コーチングを人生に取り入れることで、目標達成や課題解決が加速する点もご理解いただけたのではないでしょうか。
”コーチ”という言葉の意味が明確になったと思いますが、きっとまた新たな疑問も湧いてきたと思います。以下に、コーチングを学び始めたみなさんに役立つ記事を載せておきますので、興味がある方はぜひチェックしてみてください。
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